ヘンデル何でも掲示板

ヘンデルおよび関連の話題・質問など、楽しく情報交換しましょう♪
親記事を表示すると、上に「返信」ボタンがあります。
新しく話題を出す時は、「新規投稿」から書き込んでください。
[ HOME一覧表示ツリー表示トピック表示新規投稿記事検索記事修正・削除携帯用URL管理用 ]


[989] オペ対《アレッサンドロ》第1幕 Name:REIKO HOME Date:2015/01/06(火) 19:54 [ 返信 ]
トラジメーデさん、遅くなりました、すみません。(^ ^;) では始めます〜

<第1場>
ト書き
ascende sul muro di〜 
★これから登るのではなくて、攻城塔から城壁の上部に乗り移った状態です。続くレチのカッコ内ト書き「all'arrivo di Alessandro〜」は、城壁上のアレッサンドロの姿を見て、防御兵が恐れおののいて?逃げたんですね。

アレッサンドロ
e tanto basti. 「それで(おまえは)十分だろう」⇒「恐れいったか」など。主語が二人称です。

ト書き
ne respingono gli assalitori e la machina
「そこから攻撃者と攻城塔を撃退しようとする」

<第2場>
レオナート
pronto soccorso al Re si porga 「急いで王を救出すべし」

ト書き
vedesi Alessandro con alcuni nemici morti attorno, difendersi agli altri
「アレッサンドロが数人の敵の死体に囲まれ(←襲いかかってきた間近の敵をやっつけたということ)、他(の敵)から身を守っているのが見える」
che vengono fugati da Leonato e da' suoi Macedoni
「彼ら(他の敵達)はレオナートと彼が率いるマケドニア兵によって追い払われる」
★ここのレオナートの言葉とト書きで、城壁を/が「打ち倒せ」「倒れる」とありますが、「叩き壊せ」「打ち崩せ」「倒壊する」のような言い方が、城壁にはふさわしいんじゃないでしょうか?

レオナート
per privata palma. 「御自身の(個人的な)栄誉のために」
la pubblica salvezza 「万人の安全は」とか。
★もし王が命を落としたら、我々の安全は誰が守るのだ?と言いたいのでしょう。

アレッサンドロ
piu che consiglio (consiglio ⇒「慎重さ・熟慮」なので)「慎重になるよりも」など。
se risparmiar volessi i giorni miei 
★今の訳で合っていますが、そのままだと意図が分かりにくいので、「節約する」⇒「無駄に使わず大事にとっておく」、「私の日々」⇒「我が人生、命」と考えて、「もし私が自分の命を大切にしようとしたら」などはどうでしょう。
自分の命を惜しむような者は軍を率いる資格がない、と言いたいのですね。

Purche si acquisti onor, vivasi meno.「名誉を得んとすれば長くは生きられない」
★この行で独立した一文です
Sempre felice muore, chi muor pugnando alla Vittoria in seno.
「常に至福のうちに死ぬのだ、胸に勝利をいだいて戦いに死ぬ者は」

<第4場>
ト書き
a vista del muro atterrato. 「壊れた城壁を見る」
リザウラ/ロッサーネ
Che vidi? Che mirai?
★どちらも、激しい攻防の跡である壊れた城壁を見て驚いている言葉なので「まあ何てこと!」のように意訳してもいいと思います

リザウラ
Gloria precipitosa!
★これは難しい…(^ ^;) 城壁を突破したのはすごいことだが、あまりに過激なのでは?というニュアンスでしょうか。
「呆れた戦果ね!」とか…
次のロッサーネ「Ambizion perversa!」も、大王の大胆すぎる野望に邪悪なものを感じてる言葉です。

リザウラ&ロッサーネ
Cosi l'alme discordi, ne temuti Infortuni, Amore accordi.
直訳「こんなにも対立する(二人の)心を 恐ろしい災難の中で 愛が和解させてくれますように」
戦争のような苛酷な状況下で、普段はいがみ合っている二人の心が、大王を思う共通の愛情で和解できたら良いのに…という気持ちでしょう。
「Amore accordi」はAmoreへの三人称命令文か、または願望を表わす文です。


[991] RE:オペ対《アレッサンドロ》第1幕 Name:トラジメーデ Date:2015/01/09(金) 23:06
REIKO様
ちょっと遅くなりましたが、あけましておめでとうございます
4場まで見ていただきありがとうございました。
これでいいのかな? あるいは、ちょっと言葉足らずでは?と
自分でも思っていた箇所をご指摘いただき、ありがとうございました。
私もあちこち見直していきますので、またよろしくお願いします。

第3場の
Gloria precipitosa!
Ambizion perversa!
は、言葉数が少なくていろいろな取りようがあり、難しいですね。
私は、リザウラは単純に「敵をやっつけて城も壊しちゃったのね、すごーい、Gloria precipitosa!」
ロッサーネは「でも先頭に立って戦っていたアレッサンドロ様は?もしかして?Ambizion perversa!」
で、リザウラも心配になって次のデュオ
Se Alessandro peri ‥
というふうに解して見ましたがどうでしょうか


[994] RE:オペ対《アレッサンドロ》第1幕 Name:REIKO HOME Date:2015/01/17(土) 17:29
あ…あけましておめでとうございます、を忘れてました。(^o^;)
こちらこそよろしくお願いします。

>リザウラは単純に「敵をやっつけて城も壊しちゃったのね、すごーい、Gloria precipitosa!」

Gloriaは100%良い意味の言葉ですが、precipitosaは「性急な・軽率な」というややマイナスの意味も含むので、リザウラ的には「すごーい!…けど快進撃すぎるわ、大丈夫???」という気持ちではないでしょうか。
それで2人供、大王にもしものことがあったら…と一緒に歌うのでしょう。
…「だいおう」と打つとダイオウイカと予測変換が出るGoogle日本語入力に脱力しますね。少し前までは誰も知らなかったような変な生き物が、こんなメジャーになるとは!
⇒何がきっかけでヘンデル・オペラがメジャーになるかわからないってことです(笑)。

<第5場>
ト書き La breccia
★城壁を壊して、市街への突破口を開いた場所を指しているのではないでしょうか。崩れた城壁の石や土塊などが地面に転がっているような…一言で上手く表現するのが難しいですが。

tutti
Fregi son delle grand'alme 「偉大なる魂の勲章/誇りです」
Premi son dei cor piu degni 「最も相応しい心/勇気への褒美です」
★deiは「di+i」の結合形

アレッサンドロ
Oh vi fosse un altro Mondo! 「ああ、もう一つ別の世界があったとしても!」
★事実に反する仮定で、次のtutti ↓がそれを受けています
Saria poco al tuo gran Cor 「あなたの偉大なる心には及ぶべくもないでしょう」

アレッサンドロ
che si del figlio secondo le prove? 「試練(を受ける)の息子(アレッサンドロ)を助けてくれた(ジュピター)」
★Gioveを修飾する節で、「試練⇒激しい戦い etc.」を意味してると思います。ジュピターのおかげで無事戦い抜くことができたとして、供物を捧げようとしてますね。

クレオーネ
Nume temendo in guerra. 「戦いにおける並外れた神⇒偉大なる軍神」
★直前の「te」(アレッサンドロのこと)を言い換えている語句です

<第6場>
アレッサンドロ
Dalla vittoria alla bellezza in braccio passa un felice vincitor
直訳「勝利によって 美しい人の腕の中へと 幸運なる勝者は 移る」
★戦いに勝った幸運な者は、愛する女性を抱擁しに戻ってくる…のような意味ですね。「ヘラクレス」にも、似たような一文がありました。
di mortal braccio le offese 「命にかかわるほどの攻撃」
★braccio「力・威力」、le offese「攻撃」
lieto non men ritorno a te 「おまえのもとに戻るのも(少なからず/同様に)嬉しいぞ」

タッシーレ
che Rossane sdegnata altrove e volta? 「憤慨したロッサーネがよそへ行ってしまったのを」
★altrove e voltaは「そっぽを向いた」くらいだと思いますが、この後アレッサンドロが彼女を追って退場するので、怒って彼に背を向けどこかに行ってしまった意だと思います。テンプレ台本にロッサーネの「退場」が抜けているのかもしれません。(ペトルー盤ブックレットにはありますね)

アレッサンドロ
(Ah! non sia mai) 「ああ、まさか/しまった/これは大変だ」など。今風なら「ありえねー」です(笑)。

タッシーレ
or ti consola, e resta in tanta abbandonata e sola.
【微妙に保留…】
「でも大丈夫ですよ、彼女(ロッサーネ)は(そのうち)ひどく見捨てられて一人になる(のだから)」…と慰めているのだと思いますが、タッシーレはリザウラがアレッサンドロから自分に心を移してほしいと思っているので、このように言うのは少し変な感じがします。
もっとも、今は彼女を優しく慰めることにより、点数稼ぎをしてるのかもしれませんけど。
ここはペトルー盤でカットされてますが、無い方が流れがスッキリしてるのは確かですね(笑)。
「or(a)」は接続詞で「だが、しかし」の意味があります。

リザウラ
del pari che l'amor, vano e il tuo sdegno 「おまえ(リザウラ自身のこと)の怒りは無駄なことだわ、愛することと同様に」
★del pari〜「同様に」
★むやみに怒っても事態が解決するわけでなく、それは愛情が思うにまかせないのと同じこと…と言いたいのでは?
Risolvi non soffrir quest'atto indegno.直訳「この恥ずべき態度(嫉妬でキレている状態)に苦しまないよう(耐えなくとも済むように)決心しなさい」…と、自分に命令しています。

piu mobile che fronda 「枝葉が移ろうよりも(移り気)」
★「同等」でなく「より上」です
Non lo vorria l'orgoglio, se lo volesse amor
「誇りは彼を欲しないだろう、もし愛が彼を欲しても」
★他の女に手を出してばかりいるような男は、どんなに素敵でもプライドが邪魔するから愛せない!という意味では?
★vorriaは一人称単数の形ですが、どう考えても主語がl'orgoglioなので、文法的におかしいと思うのですが。
ここでリザウラは、苦しみに耐えることから抜けだそうと、アレッサンドロを見切ろうとしてるんですね。それが伝わる訳になっていれば良いと思います。


[995] RE:オペ対《アレッサンドロ》第1幕 Name:トラジメーデ Date:2015/01/20(火) 22:10
REIKO様、ありがとうございます。
ご指摘を反映させて修正させていきますので
またよろしくお願いします。

>or ti consola,
e resta in tanta abbandonata e sola.【微妙に保留…】
>もっとも、今は彼女を優しく慰めることにより、点数稼ぎをしてるのかもしれませんけど。
それ、賛成です。なら consola や resta の主語は「彼女(ロッサーネ)」じゃなくて
「彼(アレッサンドロ)」ですかね。
「アレッサンドロは怒ったロッサーネにこっぴどくフラれるから、あなたの出番ですよ」くらいな


>★vorriaは一人称単数の形ですが、どう考えても主語がl'orgoglioなので、文法的におかしいと思うのですが。
ああ、やっぱりそうですよね。無理やりに一人称にしてみましたが
ヘンデルの台本の文法に怪しいところがあるというのは
以前にも話題にしたことがありましたねえ


[996] RE:オペ対《アレッサンドロ》第1幕 Name:REIKO HOME Date:2015/01/27(火) 17:08
> consola や resta の主語
restaは自動詞(「〜の状態になる」の意味)で、abbanonata、solaが女性形なので、主語はロッサーネだと思います。
consolaは、ここが「consolati」となっていれば再帰動詞「consolarsi」の二人称に対する命令となり、タッシーレがリザウラに向かって「ご安心なさい」と言っていて、前後と上手くつながるんですが…「ti consola」なんですよね。
これだと、三人称の誰か(または何か)が、「あなたの(悲しみや苦しみを)和らげますよ」となります。
タッシーレが一時的にリザウラを慰めてるのだとすれば、「移り気な大王はどうせまたロッサーネを捨ててこちらへ戻ってくる」ということかと思いますが。

>文法に怪しいところがある
もしかしてこの台本も、2人のプリマに気を使うあまり、制作サイドの仕事が雑になってる面があるのかもしれません。
「アドメート」も元台本から再構成する際の切り貼り?がマズく、話の展開が分かりにくくなってる部分がありましたね。

<第7場>
ロッサーネ
lusinghe disprezzate 「踏みにじられた甘い言葉/媚態」
★大王に優しい言葉をかけ、自分の魅力を分かってもらおうと色々アピールしたけれど、上手く行かなかった(無視された)ことを言っています
d'incatenar solo per me quel core 「あの(彼の)心が私だけに繋がれると」
Vana speranza! 「期待しても無駄ね!」とか。
★このアリオーソは、bellezzeとlusingheをもってすれば大王の心を捉えられるという希望を持っていたのに、思ったように上手く行かず、お前たち(bellezzeとlusinghe)では足りないのだ…と嘆く内容です。
Voiは「あなた」より「お前たち」などとした方が、分かりやすいと思います。

アレッサンドロ
Appresi dal tuo volto la sicura vitoria.「おまえの顔を見て私は確かな勝利を知ったのだ」
★1人称が主語の過去の文です。愛する女性の面差しが自分に勝利を確信させてくれた…のような意味かと。ここで一旦文が切れます。
Tu farai la mercede delle gran geste, e tu sarai mia gloria.
「おまえは偉大な功績の褒美となるだろう、おまえは余の栄光となろう」
E quel dolce sorriso onde traspare il tuo ben cor, m'ascondi?
「おまえの美しい心を表わすあの優しい微笑みを、私に隠すのか?」
★ondeは関係副詞(英語のwhere)
★輝く瞳と笑顔で迎えてくれないロッサーネに、大王は苛立っていますね

ロッサーネ
Sia quel labbro sol mio, sol mio quel core
「その口は私だけのもの、その心も私だけのものになってください(なるべきよ)」
★命令文で、次の文が「そうでないと〜」の意味で続きます↓
O in van da me speri o risposta o guardo
「そうでないと、私に返事や眼差しを望んでも無駄なことです」
amami sola, o non parlar d'amore 「私だけを愛して、そうでなければ愛を語らないでください」

アレッサンドロ
men costante 「気まぐれ/移り気」など
Ma son vinto ★Maは強意
sono amante d'un amabile belta. 「一人のいとしい美女を愛しているのだ」
★不定冠詞「un」を訳出すると、前からの流れが良く分かります
Una sol quest'alma adora 「この心が熱愛するのはただ一人の女性だけだ」
ma scoprir no'l deggio ancor 「だがまだそれ(愛するただ一人の女性が誰なのか)を明らかにすべきではない」
non lo dice, e pur lo sa 「そのこと(王の心を奪ったこと?)を言わない/表に出さない)、知っているのにもかかわらず」
★ちと真意がわかりにくいアリアですが、「本当に美しい女性には、やはり一途になるのが私だ。でもその相手が誰かはまだ言うべきでない、なぜなら女性達の方も私を試すような行為に出るなど、態度がハッキリしないから」ってことじゃないですかね?
このオペラは、大王がどっちの女性を選ぶのかな?という興味だけで話を引っ張っていく(それが台本の弱点)ので、とにかく大王を優柔不断にしとかないとダメなんでしょう(笑)。

ロッサーネ
Si lusingando ei parla, e par che m'ami 直訳「そうね、彼は(私に)甘い言葉をかけ 私を愛しているようにも思える」
★ par(e) che 〜「〜のように思われる/見える」
ah si, crederlo infido 「ああ、そうだわ、彼は不実者だと信じればいい」

Un lusinghiero dolce pensiero 「へつらう/喜ばしい 甘い思いが」
★ここまでが主語です
dice che m'ama 「彼は私を愛していると言う」
altro infelice pensier mi dice 「(すると)別の不吉な思いが 私に言う」
no, non ti brama 「いや、彼はおまえなど望んでいないと」
e l'alma instabile, temendo, sperando, 「心配したり、期待したり、不安定な心は」
★「l'alma instabile」が主語です
chi dica il vero ancor non sa 「誰が真実を言っているのか まだわからない」
sinche sfrondato a cader va 「(風のために)葉が落ちて (ついには枝も)折れてしまうまでは」

★自分に都合良く妄想すれば、彼は自分を愛しているように思えるし、疑ってかかれば愛されてないと絶望してしまう、こんな不安定な心ではどちらが真実か分からない…というアリアですね。
以前もどっかにありましたね、こういうの…(^ ^;)
二つの思いに翻弄される心を風に揺らぐ葉枝に例えるのも常套だし、もうパターンが見え見えという(笑)!


[997] RE:オペ対《アレッサンドロ》第1幕 Name:トラジメーデ Date:2015/01/27(火) 22:38
REIKO様、ありがとうございます。
第7場は文の繋がり、切れ目がよく判ってなくて
だいたいこんな感じかな?で下訳作ってた部分が多かったです
ご指摘の修正を入れて、パターンに嵌った(?)
アレッサンドロとロッサーネの駆け引きが読み取れるようになったと思います


[998] RE:オペ対《アレッサンドロ》第1幕 Name:REIKO HOME Date:2015/02/04(水) 16:35
>パターンに嵌った
今回、第8場にある「馬」のアリアは結構珍しいタイプ?かもしれないですね。(^ ^;)

<第8場>
クリート
Tu che Rosane adori, e come mai con si tranquillo volto,
「お前はロッサーネに想いを寄せているのに、どうしてそんな穏やかな顔をしているのだ」
Cleone il tuo rival soffrendo vai? 「クレオーネ、お前の恋敵のせいで苦しんでいるんだろう?」

クレオーネ
Si, son Numi nel mondo eroi si chiari 「そう、かくもまばゆい英雄達が地上の神々なのだ」

クリート
e vuoi l'esempio seguir di questo adulator? 「おまえはこういう媚びる人間(クレオーネのこと)を見習う気かい?」

レオナート
M'offendi a domandarne sol 「そう尋ねるのは俺を侮辱するだけだ」
Seguito ho sempre l'onorate suescorte 「ずっとおまえに敬意を表して付き従ってきた(のに)」
e in cambio d'amista fedel vuo teco correr pur sempre una medesima sorte.
「誠実な友情に代えて 俺はおまえと共に いつも同じ運命のもとへと向かって行くつもりだ」
★テンプレの「vuo」は「vo'」ではないでしょうか、主語は一人称のはず

Pregi son d'un alma grande L'amicizia e il valor:「偉大な魂が持つ美徳とは 友情と勇敢さである」
★今の訳でも間違いではないですが、次とのつながりを考えて、言い回しを工夫した方が分かりやすいかと思います。「これら(questi)」は「L'amicizia e il valor」ということですね。

クリート
Sempre del suo valor, fido seguace saro,「これからもずっと彼の勇敢さに忠実に付き従おう」
★…と未来形で意志を表明し、次↓に過去形を添えています
come gia fui 「今までそうしてきたように」
adulator fallace 
★神でないものを神と崇めてへつらうような者…を指しているので、「偽り/真実でないこと にへつらうような者にはなりたくない」とかはどうでしょうね。「嘘」とはちょっと違う気がするんですが。
L'adorin gli altri pur 「他の者達が彼を崇めようとも」
★adoriの次の「n」は不要と思いますが、台本自体のミス?ペトルー盤ブックレットにも付いてますね(笑)。
troppo chi l'ama, offende 「愛するあまりに(彼に)そむいてしまう/危害を与えてしまう」
★「侮辱」よりも、次のアリアとの内容的つながりが良くなります

A sprone, a fren leggiero 「拍車やハミの軽い刺激には」
★馬具で優しくそっと馬をけしかける動作を指しています
Se pungi troppo il lato 「(だがもし)強く脇腹を突き過ぎると」
fiero, superbo, irato,「(高貴な馬は)激しく暴れだして怒り」
★superboは動物などが「猛々しい/気性が激しい」の意味があります
★普通の命令ならともかく、「神として崇めよ」などと強制されると反抗するぞ!という気持ちを、馬の立場(笑)で説明しているアリアですね。


[999] RE:オペ対《アレッサンドロ》第1幕 Name:トラジメーデ Date:2015/02/08(日) 20:33
REIKO様、ありがとうございます。
第7場、おおまかな意味はとれてたと思うのですが
細やかなところで、大雑把になってましたね。修正していきます。


[1003] RE:オペ対《アレッサンドロ》第1幕 Name:REIKO HOME Date:2015/02/14(土) 16:07
では第1幕最後です〜
<第9場>
ト書き
Cleone alla testa de’ sacrificator 「供物を捧げる人達の先頭にクレオーネ」

クレオーネ
S’accendan l’are 「祭壇に灯をともせ/火を点けよ」
★三人称に対する命令文です
e come a gli altri Numi  「そして他の神々(に対するの)と同じように」
Se gli offra il grato odor d’Arabi fumi.
★これも三人称の命令文なので「〜捧げよ」とか。

アレッサンドロ
come lor pregio che da te deriva rendono gli altri dei「あなたに由来する(彼ら=他の神々の)名誉を 他の神々がお返しするように」
egli ti rende ancora 「彼(アレッサンドロ)もあなたにお返しします」
tutto illustre onor de’ suoi trofei 「彼が勝ち取った高名な栄誉の全てを」
★戦勝したアレッサンドロの名誉は、全てあなたのおかげだ…とジュピターに感謝しています

タッシーレ
Figlio del Re degl’immortali Numi 「永遠なる神々の王(ジュピターのこと)のご子息よ」
★アレッサンドロへの呼びかけです
porto dell’India i voti 「インドの供物をお持ちしました」
★ここの「i voti」は供物ではないでしょうか?

アレッサンドロ
Empio 「不敬者!/非礼な奴め!」
Cadi 「ひざまずけ/額づけ」
★「倒れる」が元の意味なので、そのような動作を強要しています
adora a tuo dispetto 「おまえがどうであれ崇めるのだ」
★「a tuo dispetto」で、「おまえの立場がどうであれ」の意味

リザウラ
Perdona il fallo al tuo valor feroce
★tuo ⇒ suo だと思います、テンプレの誤記 「彼の過ち、出過ぎた粗暴な振る舞いをお許し下さい」

アレッサンドロ
Offese il vostro Nume e non il mio 「彼は私の神ではなく、お前たちの神を侮辱したのだ」
★私の神⇒ジュピター、お前たちの神⇒アレッサンドロ自身…ってことでは?彼はもうすっかり神気分?

デュエット(ロッサーネ)
La dolcezza spira affetto 「優しさは情愛を呼びさます」

デュエット(リザウラ)
Son d’amore nella face calma, pace, non furor
★語順を正すと「Calma, pace son nella face d'amore, non furor」で「落ち着きと安らぎは愛の炎の中に居る(けれど)、怒りは(そこには)居ない」
★faceは「炎/情熱」などと訳した方が、このデュエット全体の意味が分かりやすくなると思います。
Quando alletta, arde il seno 「(愛の神が)誘いをかけると 心に火がつく」
ma diletta con l’ardor 「でもそれは(怒りの炎ではなくて愛の)熱情で喜ばせてくれるのです」

デュエット(ロッサーネ)
Ma l’Amore sol l’accenda 「(怒りではなく)愛だけが(あなたの心に)火をつけますように」
★このデュエットは、2人の女性がアレッサンドロに対して「カッカするんだったら怒りではなく、愛で燃えてください…」と、なかなか賢い説得をしていますね。それが分かるように訳せばOKだと思います。

アレッサンドロ
Poi della gloria si ripigli il corso 「その後で戻ってこい、栄光への道よ」「その後で栄光への道に戻るべし」など。三人称の命令文です。
perche mia fama e mia potenza vole, se fia concesso, oltre i confin del sole.「余の名声と余の力は、もし許されるなら、太陽の彼方まで(行き渡らんと)欲しているのだから」
★しばし愛の休息に身を委ねても、すぐにまた勝利(←この世にネタが満ち溢れている)を求めて戦いに向かう、それが本来の自分だから…と言っています。

Da un breve riposo di Stato amoroso 「愛の国の短い休息によって」
★ここまででひとまとまり
piu fiero, piu forte di gloria al sentiero 「(愛よりも)より荒々しく厳しい栄光への道へと」
amante e guerriero Il cor tornera 「恋する者や戦士はその心を再び向けるだろう」
★少し休んだらまた戦いへと心が向く気持ちですね。
Se gia tutta in guerra mi cede la terra 「もしいかなる戦いでも大地が余に屈するなら」
Il vanto d’onore S’io cedo all’Amore, minor non sara.「名誉ある功績(戦果の価値)は、余が愛に屈しても、減ずるものではないだろう」
★男たるもの愛にうつつを抜かすなど軟弱だ、という価値観が根底にあるけれども、「戦えば勝ち」の優れた武将なら一時的に愛の虜になっても、名誉に傷はつかないと歌っていますね。
大王は一応、女性陣デュエットの説得に折れたようです(笑)。


[1004] RE:オペ対《アレッサンドロ》第1幕 Name:トラジメーデ Date:2015/02/15(日) 12:51
REIKO様、ありがとうございます。
第9場訳してて自分でもイミフだと思ってた箇所(最後のアレッサンドロのアリアとか)
がすっきりしました。
第二幕以降もぼちぼちとお願いいたします。



  



無料レンタル掲示板 1616BBS